Empress M2M レプリケーション
EmpressレプリケーションはEmpressデータベース同士のレプリケーションを言いますが、Empress M2M Replicationは、デバイスとオンプレミス、クラウドデータベース間のデータ、他社のデータベースとのレプリケーションを言います。基幹サーバのOracleであれば、Empress Module For Oracle、クラウドであれば、Empress Module For Cloudを介してレプリケーションが実行されます。
Empress M2M レプリケーションには以下のような特長があります。- Empress組込みデータベースによるデータの処理、登録、検索、更新、同期の高速性とリアルタイム性
- ANSI SQL92、ODBC、JDBCサポート
- 断電、通信断、故障に強く、断片化抑止機能を提供
- 複数Masterと複数SlaveのM:NのFailover付きのHA機能を提供
- テーブル単位、Where文単位のサブセットレプリケーションをサポート
- 暗号化セキュアデータベースとSSL通信による完全安心対応
- オンプレミスのOracle、Empress、SQL Server、MySQL、PostgreSQLなどに対応
- クラウド側はmongodb、KVS、Hadoopも対応
Empressは北米では、以下のような導入事例があります。
POS分野
POS分野では端末とサーバとの接続が切れても、POS端末として使用できることが重要です。同時に通信回線の回復時にサーバとのレプリケートの再開が可能になること、1台が故障した場合でも、マスタPOSが代用可能であることなどのレプリケーション機能は必須になっています。EmpressはPOS間でのマスタ・スレーブ設定変更機能がありますので、容易な設定で実装が可能です。
保安点検分野
海外ではビル、エレベータ、航空機などの定期点検の作業時に、マニュアルを現場に持ち出すことはテロを防止するためにも大変に厳しくなっています。EmpressのM2M Replicationは、マニュアルデータをデータべ―スに保存し、必要なマニュアルページのみをTabletのEmpress組込み暗号化データベースに保存し、点検後、削除するため、マニュアルの盗難予防に役立ちます。点検中にTabletが盗難にあっても、データが暗号化されているため情報漏洩はおこりません。
電力分野
Empressはスマートグリッドでは、北米ですでに電機会社の基幹システムと家庭のスマートメータを結ぶ中継器として採用されています。採用の理由はデータベース自体、経年劣化が少なく、断電に強いこととともに、電機会社の基幹データベース(Oracle)とのデータを連携させるEmpress M2M Replicationが高く評価されました。
ビジネス分野
ビジネス分野では、たとえばMFPの1台をMasterに設定し、他のMFPをレプリカに設定すると、Masterが保存している設定、Fax番号、データベースのデータをレプリカがマスタに取りくることで、簡単に初期設定が完了します。レプリケーションを使用することであるフロアーのMFPを停止したとしても、他のフロアーMFPで停止したフロアーとまったく同じ作業が可能になります。銀行分野
米国大手銀行で、EmpressデータベースはATMと支店用サーバに採用されています。Empressは、ATM端末と支店サーバ間、支店サーバ間と基幹データベースであるOracleとの同期を、レプリケーションによりワンストップで解決し、日々大規模になる米国の銀行業務の効率化に貢献しています。